延期されていた田烏の棚田キャンドル 100枚の水田
▼歴史
福井県の若狭湾沿岸部はリアス海岸で平地が少なく、昔から山を切り開いた斜面に田んぼを作ってきました。中でも長い歴史を持つのが小浜市・田烏(たがらす)の棚田。平安時代、二条院讃岐姫(にじょういんさぬきひめ)という女性が、田烏に住んでいたとか。
讃岐姫が田烏の風景を詠んだ歌は、百人一首にも選ばれています。ところがその田烏に、ある危機が訪れます。およそ50年前、田烏に原発を誘致する話がもちあがったのです。結局住民の意見はまとまらず、隣の地区から反対運動が広がり原発誘致は中止に。今、住民たちは、田植えが終わる時期、棚田に2500本のキャンドルを並べ灯しています。田烏の棚田の風景を次の世代に残す願いを込めて。(NHK)